測定装置・Measurement System (in English)

 熱電特性の測定方法は日本工業規格JIS R 1650-1 ~ 3で決められているが、 精度良く行う事は非常に難しく、例えばAppl. Phys. A: Mat. Sci. & Proc. 96 (2009) 511 では、性能指数Zとしての誤差は2~3%としている。いろいろな測定方法がある中、2008年に米国立標準技術研究所(NIST)が行ったテストでは、Quantum DesignのPPMSを改造した 装置の測定値が中心であったことから、NISTでは2011年から低温(10K~390K)ゼーベック係数の標準試料としてSRM 3451を販売しており、現在中温用と薄膜の標準試料を開発中である。 また液体窒素温度以下であれば、高温超伝導体が有用なリファレンスであることが産総研と九州大学の研究者により検証されている。(DOI:10.1063/1.5122226)
 SRM 3451のゼーベック係数以外特性はhttps://doi.org/10.1063/1.5079832参照。

 2017年、マイクロスケール熱電発電機、マイクロヒーター、およびマイクロクーラーに使用される薄膜の熱電能を測定するための手順と定義(IEC 62830-2:2017)が規定されています。
 
 また2021年、フレキシブル熱電デバイスから発生する電力を測定するための試験方法IEC 62830-5:2021は、曲げ条件下でフレキシブル熱電デバイスから発生する電力を測定するための試験方法が規定されています。

   2021年、NISTはSi80Ge20の公称組成を持つp型ホウ素ドープ多結晶シリコンゲルマニウム合金により、高温(295~900K)ゼーベック係数標準試料SRM 3452を開発した。 詳細はhttps://doi.org/10.1557/s43578-021-00362-8をご覧下さい。

   2022年、ドイツ航空宇宙センター(DLR)とドイツ連邦物理工学研究所(PTB)はβ-Fe0.95Co0.05Si2 (FeSi2) を熱電パワーファクターの高温測定標準試料として認定した。詳細はhttps://doi.org/10.1016/j.measurement.2022.112359 をご覧下さい。

 2023年、ISO 24687「ファインセラミクス(アドバンスドセラミクス、アドバンストテクニカルセラミクス)—室温および高温でのバルク熱電材料のゼーベック係数と電気伝導率の測定」が国際標準として発行されました。

 new一方、発電モジュールの特性評価については、2022年7月ドイツ技術者協会からVDI 2018 Blatt 1:2022-07 熱電発電機の特性評価 - 基礎、用語と定義VDI 2018 Blatt 2:2022-07 熱電発電機の特性評価 - 平面型熱電モジュールの特性評価が発行されており、測定装置の構成から測定方法、不確かさなどが記載されている。

 また、「熱電特性を報告するするための重要な考慮事項」がACS Energy Lettersのシニアエディタから提案されているので、こちら(DOI: /10.1021/acsenergylett.1c02043)もご覧ください。
 私の経験から言わせて頂くと、NISTの標準試料で校正された装置を使って、試料断面の熱流が均一な状態で測定することも大切だと思います。

 一方、膜の特性評価については、Materials Today Physics(DOI:10.1016/j.mtphys.2023.101173)に簡単な説明があります。


メーカー名 ゼーベック係数 電気伝導度 熱伝導度 熱拡散率 比熱容量 性能指数 ホール係数 モジュール評価
アドバンス理工  
LINSEIS
Quantum Design    
NETZSCH    
CRYOALL    
TEMTE        
東陽テクニカ            
TEGEOS            
オザワ科学          
NETZSCH Japan (PicoTherm)            
ai-Phase            
リガク              
京都電子工業          
ソリッドフィジックス          
Ecopia              
コトヒラ工業              
MARINE INDIA            
BlueSys            
TEC Microsystems          
Seepel            

ソフトウェア・Software (English)

  ・C&R TECHNOLOGIES:Thermal Desktop® (モジュールの設計支援
  ・CYBERNET:Ansys (発電冷却)  参考:https://doi.org/10.1016/j.energy.2022.126324
  ・GrabCAD Libraryとは: シリコンシール40.0 x 40.0 x 4.2 mm, シリコンシール40.0 x 40.0 x 3.3 mm,
            シリコンシール40.0 x 20.0 x 4.2 mm